がれき防潮堤構想に手詰まり感 廃棄物処理法が壁 宮城

震災ガレキを有効利用することを推進する「いのちを守る森の防潮堤」計画ですが、法律の壁が立ちふさがっています。
記事を転載します。



がれき防潮堤構想に手詰まり感 廃棄物処理法が壁 宮城 

 県議会が全会一致で進める震災がれきを防潮堤に活用する「いのちを守る森の防潮堤」構想に、手詰まり感が出ている。木質がれきの埋め立てを原則禁じる廃棄物処理法の壁を打破できないからだ。国は岩沼市で実証実験を始めているが、「実験でお茶を濁す気か」との警戒感も漂う。
 「国は推進したいのか、邪魔をしたいのか分からない」。県議会棟で30日にあった県議会の推進議員連盟と、構想に賛同する自民党国会議員連盟との意見交換会。県議会議連の相沢光哉会長(自民党・県民会議)は、停滞気味の現状をこう語った。
 不信の背景には、国が6月に打ち出した新方針がある。国は木質がれきのうち、ガス発生の危険が低い丸太に限り埋め立てを認めた。一歩前進にも見えたが「腐食に伴う陥没の恐れがある」として埋め立て後の立ち入りは禁止に。追悼施設の機能を持たせる構想の芽を摘む形になった。
 岩沼市で5月に始めた実証実験は丸太の埋め立てにとどまり、「がれきを早期、大量に処理する」という趣旨にも合致しない。さらに、丸太が腐食し、地面が陥没するかどうかを見極めるには長い時間を要する。出席者の一人は「国は実験で終えるつもりではないか」といぶかった。
 「役所と法律の壁は防潮堤よりも高い」と嘆く相沢氏。出席した小坂憲次参院議員(比例)も「省庁は本当に取り組む気があるのか」と同調した。

(河北新報 2012.07.31)

東日本大震災で発生最多震災ガレキを「いのちを守る森の防潮堤」に全て使用した場合、その割合は南北300km、幅100m、高さ22mとして試算して総土量の4.8%にしかなりません。ガスが発生するのは地下水位以下に水没させた酸欠状態での分解が行われた場合です。それでもどれだけの量のメタンガスが出るというのでしょうか。牛のゲップの方がどれだけ発生源として大きいでしょうか。
丸太を混入させた結果、地盤が下がるとして果たして22mの高さのマウンドがどれほど沈むというのでしょうか。マウンドの上に住宅を建てるというのであれば地盤の不等沈下は懸念する必要があるかも知れません。しかし、「いのちを守る森の防潮堤」は森になるのです。
「通常の廃棄物の埋設処理」と同様の基準、「通常の造成盛土」と同様の仕様、それらを「いのちを守る森の防潮堤」計画に適用させるところに問題があると思います。
かつて国が作ったことのない構造物であるという観点からの法整備が求められます。