モニタリング報告 大槌町「千年の杜づくり」植樹祭

「いのちを守る森の防潮堤」計画の森づくりは木を植えて完成ではありません。植栽された苗木が夏の暑さ、台風などの豪雨、冬の寒さや乾燥に耐えて生長し、森として生態系が循環する「いのちの塊」になるまで見守ることが大切です。
夏が駆け足で駆け抜けていった10月初旬、岩手県大槌町を訪れました。
今年4月30日に「いのちを守る森の防潮堤」の第一弾植樹祭として大槌町と横浜ゴム㈱が実施しました。ひと夏を越えた苗木たちの様子を報告します。

 

今回訪れた植栽地の仕様は以下です。
【日時】平成24年4月30日
【場所】岩手県上閉伊郡大槌町小鎚大27地割字輪田 地先
【規模】幅15m、延長50m、3,000本
【主催】大槌町、横浜ゴム株式会社

植樹祭から半年が経とうとしている10月7日、植栽地を訪れました。
苗木達の様子はどうだったでしょうか。

極めて良好な生育を示していました。
植栽された苗木はほぼ根付いたようです。
新しい芽を展開させ、植栽当時50cm程度であった樹高は大きいものでは2.0m近くにまで生長しています。
草取りなどのメンテナンスも適切に行われており、大切に育てられていることが伺われました。
順調な生長にほっと胸をなで下ろすと共に、これから迎える東北の冬の厳しさを思い一抹の不安がよぎりました。
まだまだ小さな苗木たちですが、「いのちを守る森の防潮堤」として大きく生長することを願わずにいられません。

旺盛な生長を見せるタブノキをはじめとする苗木たち
植栽地の脇に看板が立っています。
当初植栽されていなかったオニグルミ。植栽マウンドの土壌に種子が混入していたのでしょうか。種の多様性が充実していきます。