国が海岸林の復興にむけてマツだけに頼らない広葉樹を併用した森づくりを目指す意向です。
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海岸防災林、津波に強い広葉樹混ぜ試験造成へ
東日本大震災で津波被害を受けた海岸防災林の再整備について、平野復興相は25日、宮城県庁で村井嘉浩県知事らと意見交換した際、「マツは津波に弱く、場所によっては被害が拡大した。津波に強い広葉樹の活用も併せてやっていく」と述べ、試験的に広葉樹を混ぜた防災林を造成する考えを示した。
国は今年5月にも仙台市で試験的に植林を始める。
林野庁などによると、海岸防災林は岩手、宮城、福島の3県を中心に1718ヘクタールで被害が出た。津波の勢いを減衰させるなどの減災効果が確認された一方で、流された木が住宅などを壊し、被害を拡大させたケースもあった。
防災林はこれまで、塩害に強いクロマツなどの針葉樹を中心に植栽されているが、根が浅く水平方向に広がる性質があり、津波に弱いという難点があった。このため林野庁は、根が垂直方向に深く伸びる広葉樹の植林を検討。比較的塩害に強いとされるカシなどが候補に挙がっている。
(読売新聞 2012.3.25)